肌荒れを起こす原因と美容鍼の効果

肌荒れを起こす原因にはどんなものがあるのでしょうか？美容鍼(びようしん)が及ぼす効果とともに説明していきます。

肌荒れを引き起こす原因

体調不良の時やストレスなどで心身ともに疲れていたり、季節の変わり目などは肌荒れが起きやすいですね。乾燥でカサカサしたり、ニキビや赤み、敏感な方は肌がヒリヒリしたり、かゆくなったりと、その症状はさまざまです。そして原因もさまざまです。

紫外線

これは皆さんよくご存じで、気をつけている方も多いと思われます。紫外線は日焼けやシミの原因になるだけではなく、肌にダメージを与えてバリア機能を低下させてしまいます。外に出れば紫外線は毎日浴びることになるので、いつも日焼け止めを塗って紫外線予防しましょう。

乾燥

秋冬になると外気が乾燥しやすくなります。また、エアコンによる湿度の低下によって、皮脂の分泌や肌の水分が減少します。外部の刺激から肌を守るバリア機能が低下しやすくなります。

バリア機能の低下

体の表面を覆っている皮膚は、ちりやほこりなどの異物の侵入を防いでくれます。また、肌の内部の水分が蒸散するのを防いでくれる役割もあります。この「バリア機能」が低下してしまうと外部の刺激が浸入しやすくなり、肌の水分量も減少し、カサカサ肌になったり肌荒れが起きやすくなります。

過剰な洗顔

汚れをしっかり落とそうとするあまり、肌をゴシゴシとこするように洗うのはよくありません。強く摩擦すると肌のバリア機能が低下する原因になります。洗う時間が長すぎたり、必要以上に何度も洗顔するのはやめた方が良いでしょう。

内臓の不調

「肌は内臓の鏡」とも言われます。腸内環境が悪いと免疫力が低下するだけでなく、新陳代謝も低下して全身の血液循環も悪くします。その結果、肌荒れを引き起こし肌のハリやツヤも不調になっていってしまうのです。これには生活習慣も大きく関わってきますので、食事が不規則で栄養不足になっていたり、夜更かしをして睡眠不足になることも肌荒れの原因になります。規則正しい生活を心掛けることが大切ですね。

生理周期による皮脂分泌の増加

女性の場合、排卵後から月経前までは黄体ホルモン（プロゲステロン）という女性ホルモンが分泌されます。その影響で皮脂の分泌が活発になり、毛穴が詰まってニキビや吹き出物ができやすくなったり、肌荒れしやすくなったりします。

美容鍼が肌に及ぼす効果

皮膚に鍼を刺すと皮膚の内部で小さな傷ができます。人のカラダには傷ついた細胞を治す「自己修復力」が備わっていて、鍼によってできた傷を修復する過程で、ヒアルロン酸、コラーゲン、エラスチンという物質が増えます。そして新陳代謝が促進され肌のターンオーバー（古い細胞が剥れ、新しい細胞が出てくるサイクル）が正常化します。その結果、肌のハリ感、弾力が生まれ、肌質の変化が出ます。皮膚に弾力やハリが出ることでシワやほうれい線も目立ちにくくなります。

さらに、血液循環が向上することで血色が良い、ツヤのある肌になり、美容液や化粧水が浸透しやすい状態になります。肌の潤いを保つヒアルロン酸や、ハリを作るコラーゲン、弾力を与えるエラスチンは線維芽細胞(せんいがさいぼう)という細胞が生み出します。そして、その線維芽細胞は真皮の層の中にあるのです。皮膚は表面にある表皮層(ひょうひそう)とその奥にある真皮層(しんぴそう)に分けられます。髪の毛よりも細い鍼で真皮層に少しだけ傷をつけることで、その周辺の血流が良くなり、弾力と潤いのある肌が蘇ってきます。

様々な体調不良への治療効果

美容鍼は鍼灸治療の効果も併せて期待でき、その中でも自律神経のバランスを整えてくれる効果があります。自律神経は私たちの意志とは無関係に働き、呼吸や消化など生命活動を支えています。内臓の不調が肌荒れに関係する事は先ほど説明しましたが、緊張時に活発になる交感神経と、リラックス時に活発になる副交感神経、この両者のバランスが保たれているからこそ、健康な状態で生活することができるのです。

しかし、ストレスや環境の変化などでこのバランスが乱れると、胃腸の不調や不眠などのような様々な症状が現れます。自律神経の乱れによる症状が厄介なのは、本人は明らかな異常を感じていても、病院の検査では異常が見つからないこと。自律神経系の治療は鍼灸の得意とするところなので、お悩みの方はぜひ鍼灸治療をお試し下さい。